WEKO3
アイテム
呼吸筋力の生理学的特徴と介護予防への応用に関する研究
https://doi.org/10.24795/24201k073
https://doi.org/10.24795/24201k07374a61f2d-ff17-492b-b367-052e4ee53394
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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全文
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要旨
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審査結果
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertati(1) | |||||||
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公開日 | 2017-08-21 | |||||||
タイトル | ||||||||
タイトル | 呼吸筋力の生理学的特徴と介護予防への応用に関する研究 | |||||||
言語 | ja | |||||||
その他のタイトル | ||||||||
その他のタイトル | Studies on physiological characteristics of respiratory muscle strength and application of prevent care in the elderly | |||||||
言語 | en | |||||||
言語 | ||||||||
言語 | jpn | |||||||
資源タイプ | ||||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_db06 | |||||||
資源タイプ | doctoral thesis | |||||||
ID登録 | ||||||||
ID登録 | 10.24795/24201k073 | |||||||
ID登録タイプ | JaLC | |||||||
著者 |
分木, ひとみ
× 分木, ひとみ
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学位名 | ||||||||
言語 | ja | |||||||
学位名 | 博士(学術) | |||||||
学位授与機関 | ||||||||
言語 | ja | |||||||
学位授与機関名 | 滋賀県立大学 | |||||||
学位授与年月日 | ||||||||
学位授与年月日 | 2013-09-29 | |||||||
学位授与番号 | ||||||||
学位授与番号 | 甲第73号 | |||||||
内容記述 | ||||||||
内容記述タイプ | Other | |||||||
内容記述 | 人文課第24号 | |||||||
言語 | ja | |||||||
内容記述 | ||||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||||
内容記述 | 長寿国であるわが国において介護を受けない高齢期の延長は重要である。平成18年度から介護予防事業が創設されたが、事業の中に運動の基本となる呼吸機能に対する取り組みはない。呼吸機能に関しては、高齢者のCOPDを予防する必要性が認識されているにすぎない。呼吸機能の中でも呼吸筋は肺活量や1秒率と関係性が高いだけでなく、運動機能として姿勢機能との関係も高い。しかし、高齢者において呼吸筋の運動機能からみた特性や、加齢変化に関して明らかになっているとはいえない。また介護予防に焦点をあてた運動機能としての呼吸筋の意義や、トレーンイングの方法および効果についてほとんど報告はない。そこで本研究では、若年者から高齢者までを対象に、呼吸筋の運動機能としての特性を解明し、介護予防における高齢者の呼吸筋の重要性について検証することを目的とした。さらに、呼吸筋力改善の可能性や運動介入効果について、介護予防の観点から検討することを目的とした。 〇呼吸筋力の運動機能としての特性 呼吸器疾患を有さない345名(19~92歳)を対象に、呼吸筋力と身体組成および運動機能との関係性について検討した。くわえて、排気量分画との関係性についても検討した。呼吸筋力は身体組成の項目である身長、体重、除脂肪体重およびBMIと相関関係を認めた。運動機能では筋力、敏捷性、平衡機能および全身持久力の体力要素と相関関係を認めた。排気量分画では肺活量、1秒量および1秒率と相関関係を認めた。 〇呼吸筋力の加齢変化と高齢者における呼吸筋力の特性 前述の345名の結果より、呼吸筋力は加齢に従い低下し、特に高齢期において低下する割合が大きいことを認められた。高齢者146名(女性160名:74.3±6.1歳、男性40名:75.4±6.7歳)を対象に、運動習慣、日常生活活動能力の違いが呼吸筋力に与える影響や、転倒リスクとの関係性について検討した。運動習慣がなかった高齢者はあった高齢者より呼吸筋力は低く、また特定高齢者は一般高齢者より呼吸筋力は低いことが認められた。日常生活活動が自立している高齢者において、活動性が低い高齢者は活動性が高い高齢者より、吸気筋力は低いことが認められた。 介護予防の一つである転倒予防について、つまずきの有無を転倒リスクとして取り上げ、高齢女性89名(73.8±5.9歳)を対象に検討した。後期高齢期では、つまずきのある高齢者はつまずきのない高齢者との比較で、握力など他の体力測定値は有意差がなかったが、呼吸筋力は低いことが認められた。 後期高齢期において呼吸筋力は、肺機能や握力および足踏みテストの筋力テストでは感知しえない転倒リスクについて、感知できる可能性が示された。簡便に実施できる呼吸筋力を評価することで、要介護状態にいたる予備軍抽出の測定項目として利用できることが示唆された。さらに後期高齢者の転倒リスク閾値として、Plamax、PEmaxのいずれかあるいは両方が50cmH₂O未満と考えられた。 〇高齢者における運動介入が呼吸筋力の改善に与える影響の検証 健康な高齢女性14名(67.4±1.5歳)を対象に、3か月間のストックウォーキングを中心として運動を実施、運動実施前後の呼吸筋力を比較した。吸気筋力と子機筋力ともに、有意な改善を認めた。 特定高齢女性41名(75.7±5.1歳)を対象に、体幹筋や四肢の筋を対象とした運動介入を3か月間実施した。対象者の運動開始時の呼吸筋力は、前述の転倒リスクを示す閾値よりかなり低かった。3か月後の呼吸筋力変化は、呼気筋力は有意な改善を認めたが、吸気筋力は有意な変化を認めなかった。 呼吸筋力は筋力要素にかかわる体力要素と相関関係性が高く、また体格や除脂肪体重との相関関係が高いことから、骨格筋量が呼吸筋力を規定していることが示唆された。呼吸筋力と肺活量や1秒量との相関関係から、呼吸機能における呼吸筋の重要性も確認した。 呼吸筋力は加齢に伴い低下し、高齢期では顕著に低下することがわかった。呼吸筋力の低下は、日常生活の活動性や運動機能の低下と相関関係が認められ、後期高齢期では呼吸筋力測定により転倒リスクの検出に活用できることが示唆された。呼吸筋力測定は虚弱な高齢者でも、簡単にかつ負担も少なく測定することが可能であり、本研究により提示した転倒リスクの閾値は、要介護リスクのある高齢者の抽出に活用性が高いと考える。 高齢者に対する運動介入は、呼吸筋力の改善に効果的であることが確認できた。今後、呼吸筋力が転倒リスクの閾値より低い高齢者、つまり要介護リスクの高い高齢者に対し、吸気筋力増強を目的とした運動実施による縦断研究を通して介護予防に応用することができると考える。 |
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言語 | ja | |||||||
著者版フラグ | ||||||||
出版タイプ | VoR | |||||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 | |||||||
アクセス権 | ||||||||
アクセス権 | open access | |||||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_abf2 |